土浦ツェッペリンカレーのお話

1929年(昭和4年)ドイツの大型飛行船ツェッペリン伯号が、人類初の飛行船による世界一周を成し遂げました。この巨大飛行船は、ドイツのフリードリッヒスハーフェン市で建造された当時の最新技術の結晶で、全長236m、乗員65人、時速100kmでの飛行が可能でした。

このツェッペリン伯号が、世界一周の途中、初めて降り立ったのが当時の霞ヶ浦海軍航空隊(現在の霞ヶ浦駐屯地の一角)でした。土浦市史によれば「外国機が陸続(りくぞく)として飛来し、霞ヶ浦は世界的空港とうたわれるようになったが、昭和4年(1929年)8月19日には、世界一周のドイツの大飛行船ツェッペリン伯号が、阿見原に着陸した。このときは上野、土浦間に臨時列車が上下5本も運転され、その観衆30万、土浦、阿見間のいわゆる海軍道路は人で埋まった。」と当時の様子が記されています。この出来事は翌日の全国の新聞紙面を飾り、「君はツェッペリンを見たか!」が当時の合言葉になりました。

霞ヶ浦が飛行船の寄港地に選ばれたのは、第一次大戦で日本が戦利品としてドイツから持ってきた巨大な飛行船の格納庫があったこと(東京駅が2つ入ってしまう大きさで、広さ約600畳の扉が2枚ついていた)。湖畔で風などの気象環境がよいこと。首都東京に近いことなどの理由があげられています。

この歴史的背景により、土浦市とフリードリッヒスハーフェン市は、その後、友好都市として結ばれ、様々な国際交流が進められています。
土浦では、当時飛来したツェッペリン伯号の乗組員たちに、地元右籾(みぎもみ)産のジャガイモを入れたカレーを振る舞って歓迎した話が残っています。「土浦ツェッペリンカレー」は、このツェッペリン伯号ゆかりのカレーを土浦商工会議所女性会が現代風にアレンジして再現したもので、飛行船型のターメリックライスにジャガイモをメインとした野菜ベースのヘルシーなルーと特製のたれで、じっくり煮込んだポークが絶品です。更に付け合せには、日本一の生産量を誇るレンコンをはじめジャガイモ、ニンジン、オクラなどの野菜がトッピングされています。

今、土浦では、「カレーのまち土浦」を目指して、「カレーによるまちづくり」に取り組んでおります。

*写真は土浦商工会議所女性会がつくった「土浦ツェッペリンカレー」です。

 


(※陸続(りくぞく):あとからあとからと絶えないで続くこと)